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4.24.2023

20年周期のカルチャーをプラモデルに見る


コロンとしたフォルムが可愛らしいクルマに見たことのあるステッカーが。VANですね。
このクルマはスバル360 レーシング仕様になります。

マイクロエース オーナーズクラブシリーズになります。1/32スケール。

60年代半ばに流行ったクルマの一つです。そして、VANもその当時流行ったブランド。


日本車というのもあるので「TAKE IVY」よりこっちの方がしっくりくるかもですね。
塗装も実車に近付ける塗り方はしてないので、イラストと並べると良い感じです。
 

本の中にこんなページがありました。ビートルを選んでたんですって。
でもみんながみんな外車に乗ってたとは思えないので代替えの車があったはず。

このスバル360って別名「てんとう虫」なんです。ちょっとビートルに似てませんか?
当時も似てるということでカブトムシならぬてんとう虫と呼ばれたそうです。
人気あったということは、ビートルの代わりにという人も少なくなかったかもですね。

当時「サブロク」と言われる360ccの軽自動車が盛り上がってたそうで、
他にホンダN360やマツダ キャロル360などなどたくさんあったそうです。
今見てもどのクルマもデザインが素晴らしいです。いや、ほんと素晴らしいです。

同時代のスポーツカー、トヨタ スポーツ800やホンダ S800も人気だったそうですね。
それぞれ「ヨタハチ」「エスハチ」と呼ばれてたそうです。
昔のこういう名称付ける感じ、良いですよね。名称というか愛称ですね。


このキットはレーシング仕様なので様々なステッカーが貼られていますが、この時代は
普段乗るクルマにもステッカーを貼ってました。若者中心ですが。

上の写真のクローバー模様のステッカーですが、RACING MATEというブランドです。
見つけましたので引用せずにリンク貼っておきます。興味のある方は覗いてみてください。

それを読むとVANもステッカーになってるのが理解できます。
街乗りのクルマでも貼られてたそうですよ。


僕はVANの服は着たことがありません。2歳くらいの時事実上倒産してるので、
リアルタイムでは無いです。ただ、倒産後も根強い人気で日本におけるIVYの象徴にまで。
そうなると僕が初めてVANにまつわるモノを所有することになるのはプラモデルです(笑)

IVYは1年に数回ファッション誌で特集組まれるのでVANのロゴはよく目にしてました。
僕ら世代だとHOT DOG pressってちょっとエッチなコンテンツの特集が組まれることが
多くなってはいましたが、80年代なんかはIVY特集を結構やってたそうです。
個人的には馴染みがないので意外でしたね。当時は小学生くらいなので見たことないです。

STPはオイル関連のアメリカのブランドですね。意外と見たことあるな〜となるロゴ。
今でもですが、スポーツ関連のスポンサーのロゴって印象に残るんですよね。
僕はフォント含めて60~80年代のデザインが好きなのでこういうの嬉しいです。

カルチャーって20年周期と一般的に言われています。
これらのクルマ、プラモデル、アイビースタイル、
それぞれジャンルは異なりますが、当てはまります。

偶然ではないかも知れませんね。


そして、見慣れた足跡のマーク。「HANG TEN」です。
僕自身も幼少期の70年代に何かしら見た事あるし、何か持ってたかも知れません。
当時はアメリカのサーフブランドという認識はありませんでした。

60年代半ばのカルチャーが見えてきますよね、この車見てると。
コレもプラモデルの楽しさだったりします。コレきっかけに色々調べましたしね。
知識の上積みが出来ます。

そもそも組み立てるにも塗るにもこのキットには情報が少なすぎるため実車の画像や
完成品の画像を探してみたりして参考にします。そうすると当時のこのクルマの宣伝の
ポスター画像なんかも出て来てその時代を感じる事もできました。

もともとこのキットはLSという会社が製造販売してましたが、倒産したため使用してた
金型をアリイ(現マイクロエース)が引き継いでる形となります。

80年代からの金型なのでそろそろ限界じゃない?というレベルではありますが、
ヒケやバリを丁寧に取り除けば実売600円ちょっとで十分楽しめるキットです。
ついつい同時に同シリーズの他の車種含めて6台組み立てました。

初心者の方にはお勧め出来るキットではないですが、素晴らしいキットです。

カルチャーの20年周期はほんとかもね、という話

4.18.2023

プラモデルに見るミリタリークロージング


何かのワンシーンのような写真ですが、コレ全てプラモデルになります。
1/35スケールなので大体5cmくらいのサイズです。

左からアメリカ歩兵、イギリス空挺兵、フランス歩兵、ドイツ歩兵、ドイツ戦車兵で
第二次大戦期の各国の兵士、士官のプラモデルです。




全てタミヤ のキットになります。タミヤの箱絵は昔も今も素晴らしいんです。
モデラーはこの箱絵を参考に塗装することもよくあります。
ディテールなんかも箱絵を参考にしてプラモデルにディテールを追加したりします。

上からアメリカ、ドイツ、フランス。

ミリタリーウェアというとカーキ、オリーブと何となく全部似たような色と思われてる方も
多いかも知れませんが、各国思ってるよりも色目が異なります。時代にもよりますが。

アメリカはいわゆるオリーブドラブ、ドイツはフィールドグレー、フランスはカーキ。
色だけでなくデザインやサイズ感など様々の違いがこの絵だけでも分かりますね。


タミヤの箱の情報というのは側面にもビッシリあります。


戦車や車両などの場合は説明書にビッシリ記載されており、歴史を知ることもできます。
2枚入っていて英文のものあるので何なら英語の勉強にも使えます。興味のあるモノを
使う語学勉強の方法は非常に有効的ですよね。子供にとっても。


こういった小さなパーツを切り出して成型を整えて接着していくと立体物が出来ます。

写真はアメリカ兵のモノで発売が一番新しいモノです。パーツのキレも違えば分割方法も
秀逸です。良くも悪くもスタイリッシュにもなっています。生産年代によって造形は
随分と異なるのもプラモデルの醍醐味だったりします。

1968年にタミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズの第一弾が発売されてます。
いつかそのキットもご紹介したいですが、そのキットには複数体フィギュアが付いてます。

40年、50年前のモノは参考にした人の体型をできるだけ忠実に再現したためなのか
今のものよりも横に広く縦が短いです。1/35スケールなので今のものが大体180cm超えの
スマート体型に対して175cmくらいののガッシリ体型といった感じなので納得できます。

ちなみに今回の5体の中ではフランス歩兵が一番古かったかと思います。2007年です。
その次が2013年のイギリス空挺兵、2017年ドイツ国防軍戦車兵、2020年ドイツ歩兵、
2022年にアメリカ歩兵といった感じでタミヤのフィギュアキットの中でも新しいモノ
ばかりなので並べてもあまり違和感ありません。アメリカ、ドイツ関連は他多数あります。

歴史あるタミヤだと尚更ですが、プラモデルというものは金型が残っていれば
今でも使えるので50年前のモノが今でも手に入り作れるんです。素敵ですよね。


「ちょっと待て」のポーズのフランス士官。非常にクラシカルでこの時代においては
実は少々時代遅れと言われてます。第一次大戦期からほとんど変わってないそうです。
逆に第一次大戦期には最先端とまではいかなくともちょっと先を行ってたそうです。
服や装備だけでなく戦車等も同様だった模様です。

この辺りからも開戦早々にドイツに敗戦したというのは納得ができます。

ですが、ファッションという面で見るとやはりフランスのこのクラシカルな洗練された
スタイルは非常に素晴らしく惹かれた人が多いのも納得です。


ロングコートを着てても走れるように裾をたくし上げてボタンで留めてます。
こういうディテールをプラモデルで見れるのは嬉しいです。余談ですが、この裾を
捲し上げた部分をより立体感を出すために境界線を掘り起こす作業をします。

生地もかなり厚手のため重かったでしょうし、機能という面では他国に遅れています。
兵器だけでなく車産業等の様々な産業において戦争というのは技術の発達に影響しており、
生地や繊維産業も例外ではありませんでした。

余談ですが、コレらフィギュアの中で一番ジブリっぽい兵士はフランス歩兵です(笑)


一方でアメリカ歩兵とイギリス空挺兵を見てみると装備品はしっかり持っていますが、
軽やかな印象です。ほぼほぼ現代に通ずるデザインになっています。

連合国、特にアメリカは戦時中にも様々なモノを開発してそれを大量生産して
自国だけでなく連合国へも供給したことが大きく戦況を変えたと思います。


そして、ドイツ歩兵とドイツ国防軍の戦車兵。ドイツってクラシカルではあるんですが、
ピシッとしてるんですよね。フランスほど曲線がなく直線的だからだと思います。

ドイツは大戦初期は圧倒的戦力だったように他国よりもかなり進んでいたようです。
水や燃料を入れるタンクのことをジェリカンと呼びますが、もともとはドイツ軍が
使用してたモノをイギリス兵が鹵獲して真似をしたそうで、ジェリー(ドイツ兵)カンと
呼んだのが由来だそうです。イギリスではほぼそのままのデザインで製造したそうです。

最終的には国力の差、数の差等が勝敗を分けた形となります。
この辺りはガンダムの地球連邦軍とジオン軍にもダブりますね。

ドズル・ザビが「戦いは数だよ、兄貴!」と言ったのはまさに真意で、1年戦争開戦時では
ジオン軍のモビルスーツの開発が進んでいたため優勢でした。また、次々と新兵器を
開発してましたが、量産が難しいものばかりだったんです。次第に形勢は逆転します。

一方、地球連邦軍はジムやボールなど生産性の高いモノを大量生産します。
ガンダム一強という見方もありますが、実際にはジムやボールが勝因と言えます。

と、話が逸れてしまいましたが、プラモデルから様々な情報を吸収することができ、
組み立てを楽しみ、塗装する楽しみもあります。



インターネットで様々な情報を知り得る事が出来るようになりましたが、個人的には
ちょっと深い話や写真なんかは結局は文献などから得ることが多いです。
こういう何気ない写真というのはリアリティもあるので参考になります。

ファッションに通じるものは様々なことから学ぶ事ができます。
その一つがプラモデルだよ、という話。

1.08.2023

VINTAGE? NEW VINTAGE? USED? REUSE? 簡単なのに難しい英語の日本語解釈

 


近年、エコ、サスティナブルという言葉が日本でも飛び交う様になりました。
欧米に比べて日本は意識レベルも低く国としても企業としても取り組みが遅れています。
こればかりは仕方ないのでこれからでも一人一人の意識レベルを上げて大事と捉えず、
出来ることを少しずつやって習慣化させていけば良いだけのことだと思っています。

企業がその言葉を使い過ぎるのはどうしても胡散臭いし、してるアピール合戦みたいな
感じがこの2,3年目立ってしまってたのも事実です。
サスティナブルとはそもそも「持続可能な」という意味なのでぜひ継続して頂きたいです。
この辺りの話はまた別で僕なりの考えを書きたいと思っています。

また、オークションサイトやリサイクルアプリなどの台頭により誰でも簡単に出品、
言い換えると販売ができる様になったことで様々な問題が浮き彫りになりそのまま放置
されていることも多く今後の課題となっていくとも思いますし、法の見直し含めて政府が
動いていかねばならないことが山積みです。「転売ヤー」問題もその一つですね。

もともと転売とは限定品など希少性の高い販売数が決まってるものを購入して定価以上で
販売することで、よくナイキやシュープリームなどで行列が出来てたあれです。
個人的にはあれはなんか納得できてたんですよね。ただ、今の転売というのは少し違って
転売ヤーが単純に買い占めて市場から消えて無理やり希少価値を上げてることが多い。

そもそも限定品ではないので、再販が不定期とは言えあるにも関わらずです。
これってメーカー側も迷惑で一見売れてる様で追加生産しても実は表市場にないだけで
ネット界隈での転売品が大量に売れ残ってるという事もあり得て下手すると売れない。
また、ターゲットになってしまったメーカーやブランドのイメージが下がるケースも。
アパレル業界に限らない話なのでこれは本当に早急に対策を政府が取らないと各企業が
対策するにはなかなか難しい話です。やってるのは日本人だけではないですし。

そして、この2,3年のコロナの影響というのもかなり大きいものだと言えます。
価値観の変化、生活環境の変化もありますし、ネットを利用しての売買が急増しました。
それにより素人玄人の判別がつきにくいことも多くなったんではないでしょうか?

以前からコピペに対しての考え方が人によって異なる事が怖いとは思っていましたが、
今は何も悪い事はしてないと思っている人があまりにも多く、他人、お店、企業の
WEBページの文章や写真を無断でそのまま掲載してたりすることも目立ちます。

自分も仕事上、文章を書いたり写真を撮影する事は多いですが、それなりの労力と
時間と知識が必要です。それを無断で当たり前に使用してる人が多い事は非常に怖い事です。
コピペ自体の否定ではなくそれを営利利用してる方が多過ぎる事を問題視しています。
僕も何かの参考に写真はストックする事はあるので便利な機能ではありますが・・・


随分と前置きが長くなってしまいましたが、本題はVINTAGE、NEW VINTAGE、USED、
REUSEなど最近目にすることが多くなった英単語の話です。

リサイクル、リユースショップが近年急増し、また安価なユーズドを販売する大型店も
全国各地に出店してるのが目立ちます。これ自体はいい事だと思いますし、日本には
それだけたくさんの洋服があるわけです。洋服にお金をかける金額は世界的に見ても
高いと言われてるファッションビジネスとしては絶対に無視できない国なくらいです。

先ほどの英単語は大雑把にいうと全て「中古品」です。定義というのはないはずですが、
同じ中古品でもVINTAGEは大体30年以上前の物で今でも価値のあるものを指します。
もしかしたら、古着屋さん達の中では若干解釈が違って70年代以前のものを指してるかも。
その辺りから既にブレブレなんですけど(苦笑)要は90年代に古着ブーム、デニムブームが
あったので、その頃からすると80年代の物って古くなくて時代が経ってもその感覚のままの
古着屋さん達が意外と少ないくないっぽいんです。世代による感覚の差でもあるでしょう。

そこで生まれた新語みたいなNEW VINTAGEっていうのは80、90年代の物で今でも価値の
ある服のことを指します。USEDはそのまんまと言えばそのまんまで中古品(古着)です。
年代は関係ありそうですが、ありません。古くても価値がなければただの古い物です。
REUSEは直訳すると「再利用」なので実は先述した言葉とは意味合いが変わります。
中古品では変わりないですが、年代も価値も関係ありません。また、DEAD STOCKという
言葉も古着屋さんでは言われたり見かけたりすると思いますが、コレも直訳通りです。
DEAD STOCKだからといって全ての物に価値がある訳ではないので判断が難しいです。

コロナの影響により日本だけでなく海外でもアパレル業界は不況で多くの在庫を抱え、
また倒産も多いです。逆にいうと、DEAD STOCKと名乗れる物が大量に市場に出回ります。
アメリカの百貨店やブランドの倒産はそういう意味では掘り出し物を安く手に入れる
チャンスだと考え動いたバイヤーも少なくないでしょうね。「DEAD STOCK」という
響きだけで欲しくなる衝動を抑えて冷静に判断しましょうね。
ただ、掘り出し物というか価値ある物も必ずあるので狙い目であるのは間違いありません。

例えば、写真のチャーチの靴ですが、これは70~80年代のデッドストックです。
チャーチは歴史も古く、インソックの刻印により年代が判別できるため、
コレクターを刺激するブランドの一つなんです。これは刻印がLONDONとNEW YORKの
2都市なので70~80年代だと判別できます。旧旧チャーチやオールドオールドチャーチと
呼ばれています。デッドストックでこの年代の物だったら定価以上の値を付けても
全く問題ないくらい付加価値がある物でしたが、数年前37,000円で販売しました。
おそらく破格の値段じゃないでしょうか?購入された方がどの様に履き、メンテをして
今後どの様にされるかは分かりませんが、いい状態を保てば保つほど価値は上がりますね。

これらの世界って知ってたら無茶苦茶楽しくなりますが、知らなかったら損したり
騙されたりすることもあるので気をつけないければいけません。逆に知らない人ばかりに
なってしまうとVINTAGEや価値あるDEAD STOCKという物に対しての値付けが難しくなる
時代もいつか来るのかもしれません。知らない人には入りにくい古物商みたいになるかも。

年代だけでVINTAGEと謳ってたり、そこまで古くないのにVINTAGEと言ったり、
この辺りは言ってる側が意図的なのか無知なのかが分からないのでなんとも言えません。
リサイクルアプリでは「古着屋」を名乗ってる出品者が多数いますが、商品紹介では
「素人のため〜はご容赦下さい」などの文章を記載してる人?店?も多いです。

僕自身、リサイクルアプリやオークションというのは賛成派なので格好いい古着屋で
買おうが、大型リサイクルショップで買おうが、自分が気に入った物を納得してるので
あればいいと思います。意外と価値ある物をかなり安価で見つける事もありますから。
なかなか大変だし確率は低いですが。ヴィンテージを多く扱っているお店には高額の物が
多く並びますが、価値のある物がちゃんと並んでいます。こういうのって市場価値を
リサーチして値付けしてますが、良くも悪くも今はネットで検索すると大体分かるので
どこも大体同じ値段なんですよね。個人的にこれが面白くない(苦笑)

服にしてもレコードにしても昔はあっちこっち実際にお店回って安い物を探してました。
もちろん、物を買った後に他店でもっと安くて良い物があったって事もあります。
ただ、それもひとつの醍醐味でしたし、逆に買った物に対して愛着が湧いたものです。

個人的にヴィンテージなどに極度のこだわりはないですが、好きです。
ただ、市場的に価値ある物やブランドよりも結局は安くて面白い物の方が好きです。
また、いつか題材にしてブログに書きたいですが、年代によって異なるタグを展開してる
ブランドにはついつい惹かれてしまいます。もちろん、物ありきではありますが。

trunkではLILY1ST VINTAGEを展開していますが、これは一般的な古着、ヴィンテージとは
解釈というか価値観が異なるので市場価格無視での値付けの物がほとんどです。
高く感じるものもあれば安く感じるものも沢山あります。
たまにお客さんから指摘されます(苦笑)「これ、安過ぎるからもっと高くするべき」って。
これくらいのスタンスが僕には心地いいです。

近年、アパレル業界でも値上げ続きでしたが、本番は今年からと思っていいと思います。
仕方ない事とは言え、値上げした金額の価値が本当にある物がどれだけあるかは疑問です。
僕自身が販売する側でもあり、一人の消費者側でもあるので両面で見る様にしてます。
だからこそ、今まで書いてきたことを理解して少し調べて知識を蓄えて賢く買い物を
楽しんで欲しいです。新品だけでなく程度の良い中古の服でも靴でも良いじゃないですか。

もちろん、個人差というか価値観の相違はあるので中古品でも良いという方にだけに向けて
書いています。新品を販売してる者がこういうことを勧める事ではないかもしれませんが、
僕自身の解釈、物差しではありますが、長年買い付けてるブランドでも値段を下回る
クオリティだと感じれば買い付けしません。そもそも売れる物を買い付けするというより
自分がいいと思う物、着たいと思う物、値段以上の満足感を得られる物を買い付ける様に
お店を始めた時から心掛けてます。これだけはブレずに続けたいですね。

まだまだ書き足りないくらいですが、ちょっと長過ぎるのでまた別の機会にでも
書ければいいかなと思っております。それでは、また。

12.16.2015

Godfatherに見るファッション

僕は15、6年前に洋服業界に入りましたが、せっかく仕事としてやるなら
それまでに着たことがないスーツを着たいと思いました。
もともと大学生の頃からスーツスタイル自体には興味があったので、志願しました。

スーツは実際にカジュアル服の元になっていますし。

その頃は今と違ってインターネット環境が今ほど普及してなかったり、情報も
限られていたので写真集や映画を見て洋服の勉強していました。

そして、出会ったのが「ゴッドファーザー」です。



それまで、なぜか敬遠して見ていなかったのですが、スーツを着るなら見なきゃと。
内容も好きですが、スタイリングがすごく格好良く入り込みましたね。
BOXセットは後輩にあげたのでまた新しく買って自宅にあります。
今でも気が向いたら見ます。内容は決して明るいものではないのですが、大好きです。



写真集も持っています。実際は写真集というよりも3部作の紹介ですね。

個人的にはパート1とパート2が好きです。パート3は内容的に暗すぎというか、
ちょっと辛すぎますね、見ているのが(苦笑)

パート1は1940年代半ば〜50年代前半、パート2は1950年代後半、
1910年代〜20年代の話になります。生活環境、スタイリングが非常に興味深いです。

まずは、マーロン・ブランド演じるゴッドファーザーことヴィトー・コルレオーネ。
あのかすれた低い声もしびれますね。所作も含めて最高に格好いいです。



少しブラウンよりのグレーフランネルスーツにグレーっぽくも見えるブルーの
シャツに赤茶のネクタイ。格好いい・・・
白シャツなんかだと堅く見えるかもしれませんが、デニムやシャンブレーシャツを
合わせると少し「抜き」が出ますよね。


そして、僕が彼のスタイリングで一番好きで影響されたのは映画でも後半のシーンの
このスタイル。ダークスーツにネイビー地に赤のペイズリー柄のタイ。
僕はベルベストでチャコールグレー地にネイビーのカラードストライプのスーツを
オーダーで作ってフランコ・バッシでそっくりなネクタイを買いましたね(笑)
当時は僕も髪型はオールバックでした。ガラが悪いとよく言われました(苦笑)

そして、アル・パチーノ演じるマイケル・コルレオーネ。


彼は大事に育てられ、父親のようにはなりたくないという思いで大学中退して
海軍に入り第2次大戦で英雄になるといったインテリ系というか
おぼっちゃまといった位置付けでした。その当時のスタイルがこの写真ですが、
コーデュロイのジャケットにボタンダウンのシャツを着てネクタイといったところも
そのおぼっちゃま的要素をスタイリングでも表現しているんだと思います。
でも、アイビースタイルに通ずるこのスタイルも好きですね。


このマイケル役にはもともとロバート・レッドフォードの予定だったそうですが、
コッポラ監督がアル・パチーノ推しで無理やり進めたそうです。配給会社の
言うとおりにしていたら、きっとこのような映画にはならなかったでしょうね。

この時代はブレイシーズも必須アイテムですね。どんなスタイルの時もしてます。


僕がマイケルのスタイリングの中で影響受けたのがパート2の冒頭シーンで
着ていたこのスーツ。グレーのシャンタン生地。これはたまりません!
サンタキアラのネップ感のあるグレーのリネンスーツ、マイケル・タピアの
シルクシャンタンのベージュのスーツを買いましたね。

デリケートな生地なのでシルクシャンタンのスーツは結婚式なんかの時に
着るくらいですね、今となっては。


パート2の最後の方のシーン。もう貫禄ありすぎです(笑)
ダークトーンのスリーピーススーツもやはり買いましたねー。

この時代、実際にアメリカにいるイタリア移民はかなりの人数でもありこのような
マフィアというのは実際に存在していて、彼らはイタリア人ならでは?の
身だしなみ、着こなしはアメリカ人よりも気を使っていたため、劇中でも
「ポマードつけて格好つけているのが気に食わない」何ていうセリフも
出てくるくらいです。価値観の違いなんでしょうが、格好いいですね。


パート3ではマイケルはもうおじいちゃんです。ただ、このスタイルも素敵。
ピンホールのシャツにペイズリーのネクタイ。そりゃ、真似しました。
ただ、当時はピンホールのシャツを探してもなかなか見つからず、仕方なくフライの
タブカラーシャツを購入しました。そして、自分の会社にピンホールとタブカラーの
シャツをオリジナルで作るようにお願いしました。

先ほどの3ピーススーツ、ピンホール、タブカラーシャツに共通するのはネクタイが
立って立体感が出るんですよね、胸元に。それがグラマラスで格好いい。

このシーンというのは偉い人たちが集まっているんですが、父親のヴィトーも
同様のシーンでペイズリーのタイしてましたよね。シンクロしてるんです。


番外編ですが、マイケルの妻のケイを演じているのはダイアン・キートン。
彼女はファッションアイコン的存在ですよね。素敵です、本当。
以前に紹介した「アニー・ホール」はパート2とパート3の間の作品です。


パート2ではヴィトーの若い頃の話がありますが、それを演じているのが
ロバート・デ・ニーロです。彼はパート1の時にマイケルのお兄さんの
ソニー役のオーディションでイメージが合わずに落ちていますが、演技力は
買われたのでこの役に抜擢されています。声をマーロン・ブランドに寄せたりと
非常にいい演技をしています。

このシーンは1910年代〜20年代になります。今までと違い少しカジュアル感が
出ますが、こんなテイストのスタイリングが好きな人は多いんじゃないでしょうか?
バンドカラーシャツにチェスターコート。今もしますよね。

この頃は平凡な生活ではありますが静かに幸せに暮らしていた頃になります。


大人しかった彼が少しずつ見た目も変化していきます。髭を蓄え、オールバック。
そして、このスタイリングも格好いい。ダークトーンのシャツにネクタイ、
チョークストライプのジレにアトリエコート。参考になりますねー。


先ほどのスタイリングのアレンジ版。ネクタイがむちゃくちゃ格好いい。
ディンプルの入り方がすごく好きですね。ノットの小ささといい、大好物です。

アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロともに時間とともに成長、変化してて
それが演技だけではなくてスタイリングからも伝わるっていうのがいいですね。


番外編はこの時代の隣人から相棒となるクレメンザ。このスタイルもいいですね。
ラウンドカラーに艶っぽいタイをしてタイピン。スリーピースだったかツーピース
だったかは忘れましたがなかなかのオシャレぶり。


ヴィトーがゴッドファーザーになるきっかけは彼との出会いでもあります。
出会った時の彼らのスタイリングを見ればなんとなく分かりますよね。
このクレメンザはおじちゃんになるとびっくりするくらい太ってます(笑)

国は違えど、この時代のスタイリングで有名な写真集といえば、


アウグスト・ザンダーの写真集ですね。様々なデザイナーがこの写真集に
影響を受けて物作りをしています。

マフィア映画はスーツスタイルの勉強になるとよく言われていました。
たくさんある中でもやはりこの映画が一番かと僕は思っています。

昔の人ほど意外と身なりには気を使っていた、ということに気づかされて
自分も背筋が伸びることも多々あります。小さな喜び、幸せを大事にしていた
時代ってもしかすると現代よりも豊かだったんでしょうね、心の面で。

いかがでしたでしょうか?かなりファッションに寄った見方ではありますが、
非常に素敵な映画です。ぜひ、ご覧になってみてください。

11.09.2015

洋服を染めて息吹を再度込めてみました

自宅のクローゼットに着てないけど、置いてある洋服ってありますよね。
「いつか、着るから」、着てないのに「似たもの持っているから」という理由で
気に入ったモノを見つけたのに諦めたり。大体、買わなかった事を後悔します(笑)

僕は個人的な意見というか好みですが、リメイクされたモノ、リサイズされたモノを
購入する事はありません。誰かが着てリメイクされたモノを古着として置いてあるのは
別で、この場合は購入したりします。「販売するため」にリサイズしている行為が
個人的に好きではないんです。オリジナルにはオリジナルだけにしかない魅力がある。

例えば、「某ブランドのデニムの501をテーパードシルエットに変更しました」なんて
モノを見つけた時には「だったら501の必要性がないでしょ?」と思うんです。
所有してから気分でカスタムすることは大いに洋服を楽しむという上でいいと
思いますが、やはり販売目的でのリサイズは好みではないです。

デザイナーが一から解体してリメイクされたモノは話は別で、コレはいいと思います。
手間暇はかなりかかっていますし、デザイナーならではのオリジナリティがあるから。

僕はお気に入りのモノは継続して同じモノを購入します。白シャツは年に1回同じモノを
購入します。以前までは処分してましたが、先日試しに染めてみました。
そのブランドで「あればいいのに」と思っている色に染めてみるのも面白いかと。



この黒いシャツ、元は何か分かりますか?タグを見ると何となく分かりますね。
COMOLIの定番シャツの白を黒に染めてみました。ステッチは綿糸ではないため
染まらずなのでアクセントになっています。ボタンはうっすら染まってます。





来春のCOMOLIの展示会に行く前に染めをお願いしてたんですが、展示会で
ほぼ黒のネイビーがあったりベタシャンのブラックがあったりしたので正直、
びっくりしました(笑)と同時に「分かってるな、自分」とも(笑)

写真はありませんが、KICS DOCUMENT.のヘビーオックスの白もインディゴに
染めてみました。すると、展示会でヘビーオックスではありませんでしたが、
インディゴ染めのシャツなどがあったり。なかなかびっくりな現象でした。

この2枚は白シャツも春に買い足してますので、そちらは現役です。また、
来春に買い替えかなと思っています。今度はサイズを変えて購入してみようかと。

そして、汚れたという理由ではなく「着丈の長い赤いコートが欲しい」という
思いから、着丈の長いコートを赤に染めようと至ったコートがコチラ。



もともとベージュだったES:Sのコートです。生地、シルエットはすごく好きで、
「コレで赤があれば!」と思ったので思い切って染めてみました。
赤いコートは10年くらい前に買ったマイケル・タピアのワックスコットンの
トレンチコートを持っていますが、今の気分よりも少し着丈が短いのであまり
着ようという気になれなくてコレを染めちゃいました。いい感じです。というより、
赤いコートでここまで着丈が長くビッグシルエットのコートはないと思います。

着丈が長くてシルエットが大きい赤いコートを街で見かけたら、きっと僕です(笑)



写真だと分かりにくいかもですが、ブランドロゴもうっすら赤に染まっています。



ボタンは染める前に全部取ったつもりでしたが、見ての通り1個忘れてました・・・
ただ、逆に良かったかな?と思っています。結果オーライってやつです。
スプリングコートとして販売していましたが、今くらいの季節にも個人的には
着れちゃうので、11月いっぱいは着たいと思っています。

実は他にも赤に染めてまして、ジャケットで赤いモノが欲しかったので
シアサッカーを染めてみたんですが、オーバーダイって感じが一番出てましたね。
なかなかコレも仕上がりは上々でした。来春に着るのが楽しみです。

といった感じで、今回は4点染めてみました。またしばらくお気に入りでそれぞれを
新品の気分で楽しめそうです。それにしても、そろそろカラーコートって僕個人では
気分なんですよね。コットンコートでカラバリ増えてきてもいいんじゃないかと。
もう、ベーシックカラー一辺倒というのも少し物足りなさを感じちゃいますね。

実際に今季のHERVIER PRODUCTIONSのグリーンのコートは店頭でも人気で
早いうちに完売しましたし、僕個人でもかなりお気に入りで着ています。

来春は赤は残念ながらありませんが、ブラック、ベージュ、サンドベージュグレー、
ブラウン、ミッドナイトブルー、ネイビー、サックス、グリーン、オリーブグリーン
といったカラーを様々なデザインのコートで少なくとも14バリエーションで
メンズ&レディースで取り揃える予定ですので、楽しみにして頂ければと思います。

皆さんもたまにはこんな感じで染めてもう一度愛着持って着てなかった服を
着てみませんか?なかなかいいもんですよ。ぜひに。

10.12.2015

NORIEIという靴

久しぶりの投稿となってしまいました・・・
これからはこちらの方も定期的に更新したいと思います。

基本、お店を始めてからは自分が買い付けたモノばかりを買っていますが、
久しぶりにそうでないモノを購入しました。



NORIEIというシューズブランドです。シューズファクトリーブランドと言う方が
正しいかもしれません。約半世紀、靴作りをし続けている熟練の職人を抱えた
ファクトリーになります。そして、このブランドの代名詞的な革がこの靴に
使用されています、素上げのコードバンです。え?これコードバン?て思いますよね。



実際に皆さんがよく目にするコードバンというのは磨き仕上げをされた状態なんです。
この靴はその工程を行わずに履く人がエイジングして育てるんです。
ヌバックみたいな質感なんですが、これはこれで好きです。
ただ、本当にびっくりするぐらい変化をします。全く別物というくらい。

NORIEIの公式サイトをご覧いただければ見ていただけます。▼
http://www.noriei.jp

このナチュラルもすごい変化をしますし、もともとグレーっぽいカラーも
将来的にはブラックに変貌していきます。愛着わきますよね。

この少しポッテリしている顔も個人的に好みです。
モデル名は「DERBY」というんですが、色違い、スエードも欲しいです。



早速、履いてみました。履きやすいです。コレはグッドイヤーウェルト製法で、
沈み込みが結構あるそうなので、もう少し羽根は閉じてきそうですね。
確かに少しクッション性が高く下から持ち上げられてるような感覚があります。

このブランドにはファクトリーブランドだからこそできる様々な製法があります。
他にもマッケイ製法、ステッチダウン製法も。

今後、trunkに並ぶ日が来るかどうか・・・^^;

また、エイジングしていって変化が出てきますので、その都度写真を
撮ってこのページに追加していきたいと思っております。


(10/13 追記)



無色の栄養剤だけ塗り込んでみました。すでに別物のような佇まいに。
面白いですよね。これから本格的に色味の変化、ツヤなどが出てくるはずです。



少しコードバンらしくなってきましたかね?最初なので意図的に満遍なく
塗り込んでみましたが、今後はわざとムラが出るような感じで塗り込んでも
面白い仕上がりになりそうです。



シワが入るところが色が薄くなるコードバンの特徴も出始めているので
色ムラが出そうで、すでに楽しみです。